児童相談所とは・・・
児童相談所は、児童福祉法に基づいて設置され、18歳未満の子どもに関する相談であれば、本人・家族・学校の先生・地域の方々など、どなたからでも受け付ける。
児童相談所は、子どもの健やかな成長を願って、ともに考え、問題を解決していく専門の相談機関。
●専門のスタッフ
児童福祉司(ソーシャルワーカー)、児童心理司、医師などの専門スタッフが相談・サービスにあたる。
●下記の相談に応じている
・養育相談
保護者の病気、死亡、家出、離婚などの事情で子供が家庭で生活できなくなったとき。
虐待など、子供の人権にかかわる問題があるとき。
・育成相談
わがまま、落ち着きがない、友達ができない、いじめられる、学校に行きたがらない、チェック等の習癖、夜尿などで心配なとき。
・知的・身体障害相談
知的発達の遅れ、肢体不自由、言葉の遅れ、虚弱、自閉傾向などがあるとき。
・非行相談
家出、盗み、乱暴、性的いたずら、薬物の習癖などがあるとき。
・里親に関する相談
里親として家庭で子供を育てたいとき。
●相談の方法
・住所地を担当する児童相談所で相談を受け付けている。
・相談時間
月曜日〜金曜日 午前9:00〜午後5:00
なお、来所の際は、予め予約しておくと待たなくて済む。
・虐待等、緊急性のある相談には、夜間、土・日曜日・祝日(年末年始を含む)も児童相談センターで対応する。
・相談内容は、すべて秘密が守られます。
・相談無料
●次のような扶助
・助言
受付けた相談に対して、助言を行う。
また、他機関の援助が必要な場合、医療、援助、訓練などを受けることができる専門機関をご紹介します。
・継続的な援助
必要に応じて、継続的に一定期間、専門職員による援助を行う。
援助の中には、遊びを通した治療プログラムやカウンセリングなどを個別または、グループで行うことがあります。
・一時保護
緊急を必要とする場合、保護による行動観察や生活指導が必要な場合、または短期入所指導を行う必要がある場合に一時保護を行う。
一時保護には一時保護所への入所と施設等への一時保護委託がある。
・養育家庭(里親)
いろいろな事情により家庭で生活することができない子供を家庭に迎え、家族の一員として一緒に生活し、養育する。
養育家庭
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養子縁組を目的としないで、一定期間子供を養育する制度。
なお、身近な地域での短期間の養育ニーズにこたえる養育家庭(短期条件付)や
レスパイト・ケア事業だけを行う養育家庭(レスパイト限定)も募集している。
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専門養育家庭
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専門的ケアを必要とする子供を専門性を備えた養育家庭の下で一定期間養育する制度。
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親族里親
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一定の要件を、満たす子供を三親等内の親族が養育する制度。
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養子縁組里親
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養子縁組(普通養子・特別養子)を目的として、子どもを養育する制度
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子供を養育している里親さんが休養を取りたい時などには、一時的に子供を預けることができるレスパイト・ケア事業を利用できる。
子供の養育に対しては、養育費等の一定の経費が支払われる。
・施設への入所
いろいろな事情により家庭で生活することができない子供を一定の期間、乳児院、児童養護施設、児童自立支援施設、知的障害児施設、肢体不自由児施設などの児童福祉施設で預かります。
・児童自立サポート事業
児童自立支援施設を退所して、地域で自立に向けた第一歩を踏み出す子供とその家庭を、児童相談所と民生・児童委員、主任児童委員がチームを組んで協力しながら、見守り支える事業。この事業は保護者の同意と子供の同意を得てから開始する。
・メンタルフレンドの派遣
お兄さん、お姉さんの世代にあたるボランティア(メンタルフレンド)を、家に閉じこもりがちな子供の家庭や通所している児童相談所に派遣し、ふれあいの中でその子供の社会性や自立性を高めていく手伝いをする。
・愛の手帳の交付
知的障害の子供への援助を図るため、東京都では「愛の手帳(国は養育手帳)」を交付している。愛の手帳の交付申請は、児童相談所で受け付けている。
なお、障害の程度に応じて各種の援助施策がある。
※特別児童扶養手当などの給付 ※税金の減額あるいは免除
※医療費の一部助成 ※鉄道、バス、航空運賃等の割引 ※その他
・その他
児童相談、児童虐待防止等に関する広報を行っている。
児童相談センターでは・・・
児童相談センターは、地域児童相談所としての役割のほかに、中央児童相談所としての機能をもっており、地域児童相談所に対する連絡調整、技術的援助、情報提供、措置の調整など必要な援助を行っている。そのほか、東京都全域を対象としている治療指導事業、電話相談事業などの各種事業や児童相談関係機関との連携の場の設置などセンター固有の事業を展開している。
●治療指導事業
児童相談センター治療課では、家庭、学校、施設において様々な不適応行動を示す子供に対して、他領域の専門スタッフが通所や宿泊による援助を行っている。
治療指導(児童相談センター治療指導課)愛称 こどものサポートステーションぱお
対象
・情緒的な問題を抱えた子ども(例えば不登校、家庭内暴力、乱暴、虐待による心の傷、多動、低年齢の非行など)
・情緒的な問題を抱えた子どもの保護者及び子どもの入所している施設等職員等の関係者
・虐待を受けた子ども(一時保護)
援助方法
・通所や宿泊による生活指導及び学習指導のほか、医療ケア、心理療法や、造形・音楽・スポーツレクリエーションなどの集団療法を組み合わせ、総合的な治療を行います。
利用期間
・利用期間などは、子ども、保護者、担当職員とで話し合って決めます。
・養護施設等に入所している子どものアセスメントのための宿泊は2週間程度、一時保護の子どもの宿泊は概ね1~2か月を目安としている。
利用手続き
・各児童相談所に相談するか、直接治療指導課へ相談。
●施設巡回支援事業
虐待を受けた子どもをはじめ、様々な情緒的問題を抱える子供の入所が増えている児童養護施設、乳児院や児童自立支援施設などを支援するため、心理職員や精神科医師が巡回し、講義、演習、ケース検討、医療相談などを行っている。
●電話相談事業
気軽に相談できるよう、相談は匿名で受けており、特に子育てをしている母親からの相談があります。相談には、経験豊富な専任相談員が対応しています。
4152(よいこに)電話相談 TEL 03(3202)4152
・相談内容:子供に関する様々な相談
(子育てに関する親からの悩み、子供本人からの悩み等)
・相談受付:
月〜金曜日 午前9時〜午後8時30分
土・日・祝日 午前9時〜午後5時(いずれも12月29日〜1月3日を除く)
聴覚言語障害者専用ファックス FAX 03(3208)1162
児童虐待対策事業
・虐待対策班の設置
平成12年4月に設置された児童相談センター虐待対策課を発展的に解消しそのノウハウをもとに、平成15年4月に各児童相談所に児童福祉司、児童虐待対応協力員からなる虐待対策班を設置している。
これは、各児童相談所において、迅速で的確な虐待対応が図れるよう体制の強化を図ったもの。 平成15年4月実施
・通年開所
児童虐待に迅速に対応するため、緊急ケースに土・日曜日、祝日(年末年始を含む)にも対応する相談窓口を設置し、365日切れ目のない緊急相談体制を確保している。 平成16年2月7日実施
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